抄録
独立行政法人科学技術振興機構(JST)ではイノベーション創出貢献型情報提供サービスとして、J-GLOBAL(科学技術総合リンクセンター)ベータ版を2009年3月30日より公開した。リリースから現時点までのアクセス状況からはGoogleによる人名検索結果からのアクセスが多く、研究者等の人物探索ツールとしての利用の一端が窺えた。ユーザヒアリングからは登載情報の充実、連携の充実、関連精度の向上といった3つのアプローチが示唆され、これらに対する改善についてまとめ、中でも関連精度の向上におけるJSTが持つ用語辞書を活用した関連度計算手法の改善と、JST文献データベースを使った人物探索や人物に着目した計量書誌学的研究に資するための著者名寄せ技術の開発と名寄せ辞書構築の取組みについて紹介する。