抄録
2004年4月から「新医師臨床研修制度」が必修化され6年が経過したところで、2009年5月に卒後臨床研修制度も改正された。これによって臨床研修プログラムにおける基準が緩和され、研修医募集定員における都道府県別の上限設定などの見直しが行なわれた。聖隷三方原病院(以下、当院)は、「基幹型臨床研修病院」の指定を受け、毎年一定数の研修医を受け入れている研修病院であるが、研修医のプライマリ医療研修の支援をこれまで以上に強化する為に、2010年3月に新たに「臨床研修センター」を設置することになった。聖隷三方原病院図書室(以下、当室)も研修医支援のためのサービス内容を見直し、「臨床研修センター」との連携によって、研修医への支援をより効率的・効果的に行なえないかを模索した。本稿では、その背景も含めて当室の図書室サービスの現状と課題を報告する。