抄録
EBM の考え方による診療ガイドラインは、設定した Clinical Question のシステマティック・レビューの結果を尊重し recommendation (推奨)が記述されるもので、わが国では1999年の厚生労働省による CPGs 開発補助を契機に急速に普及してきた。それ以来15年近く経過して CPGs の量が増加すると共に改訂版作成も増加してきている。この経緯を踏まえて、具体的な改訂の実績や内容を他 CPGs との比較を踏まえて報告する。CPGs の改訂は国際的には3年程度の間隔での実施が標準となっているが、国内でこれを実現しているケースはまだ決して多くはないのが実態である。その背景となっている事項や課題についても論述する予定である。