抄録
昨今、「IPランドスケープ」として、企業に属する知財部員が他社の知的財産を中心に分析し、M&Aなど自社にとって重要な意思決定の場面で貢献する手法が注目されており、従前の知財部員の業務が大きく変容する局面にさしかかっている。
そこで、経験の浅いメンバーが調査分析スキルを獲得することを目的に、過去のM&A事例を題材とした知財デューディリジェンス(DD)に取り組んだ。知財情報を中心に「なぜM&Aが必要か」「何ができるようになるのか」「他に候補はないのか」の3つの論点で分析した結果と、それら実践を通じて、複数担当者で分担しながら効率的に知財DDを進めるためのポイントについて報告する。