2024 年 2 巻 p. 77-90
日本の社会課題である医師の不足や偏在に対する解決策の1つとしてオンライン診療がある。新型コロナウイルス感染症の拡大を契機に、実施の条件が緩和され、へき地や離島以外でも活用されるようになった。しかし、認知度やサービス利用のハードルから、国内においては普及が進んでいない。本稿では、先行事例や新潟県粟島浦村でのフィールドワークを通して、オンライン診療の普及に向けた対策について検討を行う。結論として、看護師がオンライン診療に介在することがオンライン診療の普及に向けて重要である一方で、看護師の業務は多岐にわたるため負担が大きく継続的な医療サービスの提供には課題があることを確認した。