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国立療養所西新潟病院における過去6年間の肺結核再発入院患者の実態
橋本 正治田 丘佐々木 雄幹土生 竜郎
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1977 年 31 巻 6 号 p. 588-591

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抄録
肺結核患者の最近の減少は著しいが, 初感染以後の発病が主として内因性再燃によると考えられている現在, 結核の再発もまた大きな問題である. 私どもは過去6年間に当院に入院した肺結核患者のうちで, 肺結核の既往があり, 医師の指示で1度治療を中止したあとで再発した121例について調べた.
再発入院では高令者が多く, 病型も空洞型が多い. 過去の治療期間は3ヵ月~18年で, 5年以上が約5分の1である. 治療中止から再発までの期間は平均10.2年と長い. 発見動機では血たん, 喀血の割合が多くて入院全体の2倍であつた. 定期検診で発見されたものの3分の2は治療中止後5年以上であつた. 入院時53%は菌陽性で, その45%は一次薬のいずれかに耐性を示した.
以上より十分な初回治療により再発を少なくすること, 再発予知の方法の必要性, 古い病巣でも油断できぬこと, 最近の初回強化治療の成績への期待が考えられた.
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© 一般社団法人国立医療学会
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