医療
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過去20年間における脊椎カリエス臨床の変遷
第1編数計的考察
蕪木 初枝
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1977 年 31 巻 8 号 p. 779-789

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抄録
過去20年間に国立療養所村山病院で扱つた1337例の脊椎カリエスの治療方法, 社会状勢などの進歩, 発展によつて, 年次的に次第に臨床豫をかえて行く過程を数値的に述べた.
入院期間が20年の間に半減してきている。 発病年令が若年者より高年者に移行している. 軽症例に対しては前方固定手術が入院後1-3週間ののちに行われる. 亀背矯正手術 (鋭性亀背に対しても) のために頭蓋骨盤牽引装置の併用を行う, などが過去と現在のカリエス臨床の著しいちがいである.
一方, この間に不完全治療の遺物である脊椎カリエス陳旧慢性例に対しても, 前方直達掻爬骨移植術を行つて好成績を得ている.
これらの各を集計して, 5年毎のプロツクとし, 各年代の臨床像, 治療法の特色などについて述べた.
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© 一般社団法人国立医療学会
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