医療
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肝・胆・膵シンチグラフイーとその進歩
木下 文雄
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1978 年 32 巻 10 号 p. 1261-1268

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抄録
肝シンチグラフイーについては放射性医薬品として長く利用されてきた198Auコロイドに代つてきている99mTc諸種化合物, 特に99mTc-Sncolloid, 99mTc-phytateについて, 198Au-コロイドとその長短を比較検討し, 併せて正常例の肝シンチグラムにしばしば見られる偽欠損像の原因を検討し, また欠損像を生ずる主な疾患を列挙し, 更に肝シンチグラフイーとCTで得られる情報について比較検討した.
胆道シンチグラフイーでは, 1311-Rose Bengal, 131I-BSPに代つてきた99mTc諸種化合物, 特に99mTC-PIについて, その正常像を述べ, 次いで131I-RB, 131I-BSPで得られる情報と比較検討し, その臨床的評価について長短を論じた.
膵シンチグラフイーについては75Se-selenomethionineによる膵シンチグラムから, 99mTcphytateによる肝シンチグラムをsubtractし, しばしば明瞭な描出困難な膵の画像を鮮明に描出し得ることを述べ, 併せて膵シンチグラムの臨床上の有用性を評価した.
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© 一般社団法人国立医療学会
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