抄録
肺結核患者の減少と共に, 国立結核療養所は慢性疾患療養所として性格転換しつつある. この情勢にかんがみ, 最近における国立療養所の病棟区分および看護婦の夜勤体制について, らい療養所および重心・筋ジス病棟を除く全国国立療養所よりのアンケートにより, その実態を調査したので報告する.
調査成績
1. 病棟区分では122施設の全病棟712病棟中, 結核病棟が325病棟(45.6%)で最も多く, 次いで一般病棟195病棟(27.4%), 精神病棟103病棟(14.5%), 小児病棟57病棟(8%), 脳卒中病棟32病棟(4.5%)の順であつた.
2. 看護婦夜勤体制は1人夜勤が結核病棟のみで多く, ほかの病棟は2人夜勤が多かつた. また全病棟712病棟中1. 5人を含む複数夜勤は417病棟(58. 6%)であつた.
さらに病棟区分の今後の変化や, 看護婦夜勤体制の対策についても若干言及した.