胸腺形成不全のある乳児Pneumocystis carinii肺炎の1剖検例

古田 睦広; 浅本 仁; 伊藤 剛; 小原 安喜子; 北市 正則; 田中 郁子

doi:10.11261/iryo1946.37.1126

古田睦広, 浅本仁, 伊藤剛, 小原安喜子, 北市正則, 田中郁子

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キーワード: Pneumocystis carinii肺炎, 胸腺形成不全

ジャーナルフリー

1983 年 37 巻 11 号 p. 1126-1130

DOI https://doi.org/10.11261/iryo1946.37.1126

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抄録

8ヵ月女子, 剖検によつて著明なpneumocystis carinii肺炎であり, 胸腺と考えられる組織0.5gがみられたが, これを胸腺の著明な低形成, 異形成を示すものとして症例報告を行つた. この例には肝の腺腫, 甲状腺・唾液腺動脈壁にいわゆる乳児動脈石灰化症の病像を示して注目せられた. 臨床的には低ガンマグロブリン血症を示し, 好酸球増多症などがあつた. 私共は本報告例がDiGeorge variantに属するものか否かを定めがたい. 本例は胸腺形成不全の中に含まれると考えられるが, thymic dysplasiaについては, その定義が明瞭でなく, これらに関して今後症例の積重ねによる検討が必要であろうと考えられる.

責任著者(Corresponding author)

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