2018 年 33 巻 3 号 p. 401-404
〔目的〕動物介在療法の効果を心理尺度,生理学的手法を用いて示し,その効果の検証を行うことである.〔対象と方法〕対象は,佐賀大学学生30名(男性15名,女性15名),年齢:20.6 ± 0.7歳(平均 ± 標準偏差)とした.方法は,対象者に介在動物であるトカラヤギ2頭と触れ合ってもらい,その前後で気分プロフィール尺度であるPOMSと,唾液アミラーゼ活性を測定した.〔結果〕POMS,唾液アミラーゼ活性ともに,介入前と比較して介入後が有意に低下した.〔結語〕動物介在療法による効果を心理尺度,生理学的手法を用いて示すことができた.今後,障がいなどを持つ高齢者のリハビリテーションに応用し,その際の治療効果判定の一助となると考えられる.