抄録
男性甲状腺機能亢進症22例について視床下部-下垂体-性腺系の機能を検討し, 以下の成績をえた. 1)basal値ではLH, Testosterone(T), Estradiol(E2)は高値を示すものが多かつた. 2)LH-RH testではLHは過大反応, FSHは正常反応が多かつた. 3)HCG testではTは低反応, E2では過大反応を示すものが多かつた. 4)T, E2とT3, T4との間には有意の相関関係はなかつた. 5)LH-RH testの治療前後の比較では,治療後はLHは低反応を示したがFSHは有意の差はみられず, HCG testでは治療前後のT反応は有意に低反応であつたが, E2反応は有意差はなかつた. 男性甲状腺機能亢進症では部分的なLeydig細胞の機能不全とE2のfeedback effectに対する視床下部-下垂体の感受性に変化を及ぼすものと思われる.