医療
Online ISSN : 1884-8729
Print ISSN : 0021-1699
ISSN-L : 0021-1699
心房同期型ペースメーカー植込み経験と問題点
村瀬 恭一小久保 光治立山 健一郎千田 晴之大川 育秀
著者情報
ジャーナル フリー

1985 年 39 巻 3 号 p. 241-246

詳細
抄録
我々は5年前より, 正常心房機能を有すると考えられた房室ブロツク16例に対し, 積極的に生理的ペーシングを行い, 初期の11例にはCordis社製Omni-Atricor λ Model 208(VAT)を, 最近の5例にはMedtronic社製Enertrax 7100(VDD)の植込みを行つた. 心房同期ペーシング中での心係数, 1回心拍出量は心室ペーシングと比較して20%の増加を認めた. CTRは術前と比較して平均56%から平均51%と低下した. このように血行動態に関して生理的ペーシングは非常に有用であつた. 問題点としては逆行性伝導によるpacemaker mediated tachycardiaが1例(6%)に認められた. この例ではventriculo-atrial conduction timeは180msであり, Enertrax 7100の心房不応期は120msと一定であるので, 薬剤にて防止を試みたが, 防止できず, VVI modeとした. よりよい機能をもつたペースメーカーの開発が望まれる.
著者関連情報
© 一般社団法人国立医療学会
前の記事 次の記事
feedback
Top