抄録
心膜嚢腫は比較的まれな疾患である. われわれは巨大心膜嚢腫の1例を経験したのて報告した.
患者は49才の女性で, 胸部X線写真の異常陰影を指摘され精査の目的で入院してきた.
胸部X線写真正面像で, 右心横隔膜角部から右外側肺野領域におよぶ超成人手拳大の円形, 無構造で, 内側は心陰影第2弓不鮮明なSilhouette sign陽性を示す腫瘤を認めた.
巨大心膜嚢腫の術前診断で開胸術を施行し, 腫瘤を剔除したが, 腫瘤は比較的容易に剔除できた.
術後経過は特に異常なく, 良好であつた.
本症の原因, 病理, 診断および治療に関して多少の文献的考察を加えて報告した.