抄録
著者は昭和44年3月以来15年間に人工関節置換術を166例, 204関節に施行した(主として国立水戸病院整形外科において). そのうち慢性関節リウマチ(RA)は58例, 84関節に達した. 今回はそのうち人工肘関節置換術について報告する. 症例は13例, 15関節で, 観察期間は最長14年10カ月に及ぶ. その結果, つぎのような結論をえた.
1.術後の運動性の獲得は強直例でも極めて良好であった.
2.骨幹部の骨吸収像(loosening)は漸次みとめられ, 術後10年すぎると全例にみる.
3.RAに対する人工肘関節置換術は経年的に成績不良例が増加し, 問題のある手術であるので慎重に行うべき手術法である. しかし, 外傷例では適応を選べば有用な機能再建術と考える.