抄録
症例は51才の男性で, 慢性関節リウマチにて, ステロイド治療により, 一時期寛解を来したが, ステロイド治療を中止した結果, 異常精神症状が出現した. 異常精神症状は意識障害によるもので, アメンチア, もうろう状態, 失見当識, 記銘障害, 幻視などが現われたが, ステロイド再投与と向精神薬併用により, 2週間後, 症状の改善が認められた. 頑固な下痢便が続き, 吸収不良症候群を呈したため, 直腸粘膜生検を行い, アミロイドージスと診断された. ステロイドが脳血管のアミロイドアンギオパチー, あるいは血管炎の改善に何らかの作用を発揮したと考えられる.