医療
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外傷性硬膜下水腫に続発した両側性慢性硬膜下血腫の1例
木元 克治岩瀬 正典菊池 正統伊東 靖夫吉住 孝之
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1988 年 42 巻 12 号 p. 1195-1197

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抄録
65才女性が頭部外傷9日後傾眠となり, 頭部computed tomography (CT scan)で右後頭葉血腫と両側の硬膜下水腫を認め, 保存的治療で軽快していた. 外傷80日後に, 見当識障害と右上下肢不全麻痺をきたし, CT scanで左硬膜下血腫を認め, 血腫の吸引洗浄を行つた. 外傷102日後のCT scanで新たに右側の硬膜下血腫を認めたが経過観察を行い, 1年後のCT scanでは血腫は認めがたくなつていた.
以上のことから硬膜下水腫をみた場合, 硬膜下血腫の続発に注意すべきことを強調した.
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© 一般社団法人国立医療学会
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