医療
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術前の抗アセチルコリン受容体抗体が陽性で胸腺腫摘除術の1年3ヵ月後に症状発現をみた重症筋無力症の1例
森 正孝中尾 英人伴 信太郎後藤 嘉樹新井 勲木下 研一郎一瀬 允馬場 尚道藤井 秀治
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1988 年 42 巻 3 号 p. 256-259

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抄録
症例は44才の主婦. 胸腺腫摘除術の1年3ヵ月後に重症筋無力症が発症した. 抗アセチルコリン受容体抗体価は発症してからばかりでなく手術時の保存血清でも高値を示した. post-thymomectomy myasthenia gravisの本邦報告例の中で胸腺腫摘除前に本抗体が測定されたものでは, いずれもすでに抗体陽性であつて術前にも潜在的筋無力症あるいは将来本症へと発展する過程がすでに存在していることが示唆される.
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© 一般社団法人国立医療学会
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