医療
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骨関節結核の動向
国立仙台病院整形外科の入院例を中心として
千葉 武赤林 惇三土肥 千里磯崎 剛佐藤 正光登米 祐也
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キーワード: 結核, 骨関節
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1989 年 43 巻 1 号 p. 108-112

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抄録
最近3年間に経験した脊椎カリエス3, 股関節結核2, 大転子部結核2, 中手指節関節結核1, の8症例について検討した. 患者年令は50才以上が多く, 高令化現象を示した. 大転子部, 指関節罹患例は診断に難渋し, 陳旧再発例で膿瘍が主症状の場合も腫瘍と誤診される傾向にあつた. 膿汁の結核菌培養は7例中4例が陽性であり, 組織検査は7例中5例が結核病変, 1例は結核を疑わせ, 他の1例は非特異的慢性炎症像であつた. 治療は抗結核剤投与下に徹底的な病巣郭清で治療期間を短縮できたが, 陳旧再発例では広範な郭清が困難なこともあり, 追加手術も必要であつた.
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© 一般社団法人国立医療学会
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