医療
Online ISSN : 1884-8729
Print ISSN : 0021-1699
ISSN-L : 0021-1699
Chinese Hamster Ovary糸田胞を宿主とする遺伝子組換えHBワクチンの効果と安全性について
矢倉 道泰坂西 康志上司 裕史原田 英治大林 明中田 章
著者情報
ジャーナル フリー

1989 年 43 巻 1 号 p. 47-51

詳細
抄録

Chinese Hamster Ovary細胞を宿主とする遣伝子組換えHBワクチンを, HBVに未感染の52名(男性10名, 女性42名, 平均年令35.2±9.4才)に投与し, その効果と安全性について検討した. 本ワクチン10μgを1回量とし, 初回, 1ヵ月後, 6カ月後の計3回, 皮下注群と筋注群の2群に分けて接種した. 初回接種から28週目のHBs抗体陽転率は92%(幾何平均値202mIU/ml)であつた. 皮下注群と筋注群の2群間には有意差はみられなかつた. 副反応は全接種回数159回中30件(15.4%)にみられたが, すべて軽度であつた.
以上より, 本ワクチンは従来の血漿由来のワクチンと比べて効果・安全性とも遜色がないものと考えられた.

著者関連情報
© 一般社団法人国立医療学会
前の記事 次の記事
feedback
Top