医療
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胆管癌手術症例の検討
菅 和男古川 正人中田 俊則瀬戸口 正幸草野 敏臣林 〓欽田代 和則立花 一幸宮崎 国久
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1989 年 43 巻 3 号 p. 296-299

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抄録

我々は, 昭和49年から62年までに胆管癌39例を経験した. 部位別にみると上部20例, 中部8例, 下部9例で, そのうち切除できたのは20例51%で, 上部7例35%, 中部6例75%, 下部7例70%であつた. 切除例20例中の治癒切除例は10例, 50%であつたが, 部位別にみると, 中部5例, 下部5例であるのに対して上部には1例もなく, したがつて部位別にみた生存率も中下部と比較して低値であつた. このことは, 中下部胆管癌が膵頭十二指腸切除で治癒切除になるのに対し, 上部胆管癌に対して行われた肝門部胆管切除では胆管の肝側断端に癌が遺残するのみならず漿膜側浸潤のため非治癒切除になることが多く, 胆管癌治療成績の向上には, 血管合併切除を伴つた肝切除による広範な胆管切除の必要性が示唆された.
さらに, 胆管癌非切除例に対する体外照射の有用性をのべた.

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