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経皮的ドレナージ術が奏効した腎杯憩室膿瘍合併妊娠の1例
長町 典夫近藤 肇橋本 公山本 洋多田羅 潔大浦 正博西内 憲西原 道
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1991 年 45 巻 2 号 p. 202-205

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抄録

患者は29歳, 初産婦. 妊娠29週に下腹部痛出現し, USGなどより, 右腎周囲にabscessを認め, 感染性腎嚢胞と考えた. 緊急にドレナージ術を施行し, 約2009の膿汁の排出があり, Staphylococcus aureusが認められた. 穿刺部より膿汁とともに尿が出, 初めは1日300~2,200gであったが, 妊娠29週より70~200gに減少した. 妊娠の継続を優先させるために, ドレナージ術の保存療法を行った.
妊娠39週に分娩. 新生児は3,490gで, 異常を認めなかった.
分娩優も穿刺部より1日に110~430gの尿の排出があるため, 産後1ヵ月目に当院泌尿器科にて手術を行った. 摘出標本より, 感染性腎嚢胞でなく, 腎杯憩室膿瘍と考えた. 術後2ヵ年を経過しているが, 再燃をみていない.

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