抄録
我々は微量検体, 迅速性, 客観性に優れた生体反応に近い顆粒球機能検査法の確立を目的として, ぶどう球菌, 大腸菌標準株を刺激物質に用いたフローサイトメトリー法による顆粒球機能検査の可能性を検討した.
測定条件としては, 250μMのDCFH-DA溶液1mlに, 室温保存24時間以内のヘパリン加末梢血50μlを加えた. 次いで, 波長620nm, OD0.6の農度のぶどう球菌標準株, または大腸菌標準株をそれぞれ50μl添加し, 37℃の恒温槽内にて60分間反応させた後, 4℃に移して反応を停止させ, 6時間以内に陽性率及び蛍光強度を測定した.