医療
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Quality of Lifeからみた早期胃癌の縮小手術
―局所切除の試み―
岡林 謙蔵
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1992 年 46 巻 3 号 p. 175-179

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抄録
早期胃癌が発見されるようになって30年を経過した. その肉眼形態や深達度とリンパ節転移の関, 係も詳しく検討され, また再発型式も明らかにされるようになった. 一部のものを除いて予後はきわめて良好である(Fig. 1). 子宮頸癌, 乳癌の歴史をみるとき, 癌の手術は縮小傾向が見られる. 胃癌でも早期胃癌ではリンパ節郭清の縮小が行われるようになり, さらに進んで郭清を行わない胃壁の局所切除を試, み, その予後を検討する機会を得た. 30例に本術式を施行し, 5年以上を経過した20例の予後は他病死1例, 残胃癌死亡1例を除く18例は全く健在である.
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© 一般社団法人国立医療学会
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