医療
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Auto-Sutureによる胃全摘術術後合併症の検討
沼田 憲男宇都宮 健弘加納 寿之東野 健玉木 康博柳生 俊夫小林 研二遠藤 省三高塚 雄一吉川 宣輝
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キーワード: 胃全摘術, 器械吻合, 合併症
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1993 年 47 巻 6 号 p. 405-409

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抄録
1986年2月から1992年3月までの6年間にAuto-Sutureを用いて100例の胃全摘術を施行した. 今回は主に術後合併症を中心として検討し, 若干の文献的考察を加えて報告する.
われわれは最近胃全摘術に際して, 膵体部の切離にTA 55-4.8を使用し, 食道空腸吻合をPurstringと25G-PCEEA, そして空腸断端はGIAを用いて閉鎖している.
術後合併症として, 食道空腸吻合のleakageが4例, 空腸断端のleakageが2例, 吻合部出血が3例, そして吻合部狭窄は非常に少なく1例に見られた.
これらの術後合併症はAuto-Sutureの導入初期に集中しており, 最近は器械の改良と技術的な進歩により急速に減少してきている. 今後さらに経験を積むことにより, より速く, より安全な胃全摘術が行えるものと考えている.
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© 一般社団法人国立医療学会
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