理学療法学
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卒後セミナー
頸髄損傷者における呼吸理学療法の実際
長野 真
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1993 年 20 巻 3 号 p. 202-205

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抄録
頸髄損傷(以下, 頸損と略す)は近年救急医療の進歩にともない, 救命生存率が増加するとともに, 損傷レベルも高位化する傾向にある。その中で死亡原因をみると, 呼吸筋麻痺, 無気肺, 肺炎, 分泌物による気道閉塞, 血胸・気胸等の肺合併症など, 呼吸器障害による場合が最も多くみられる。また死亡時期は急性期のみならず受傷後3カ月以降の慢性期においても, 呼吸器障害による死亡が高い頻度を示している。これらのことより頸損者の呼吸管理は急性期および慢性期をとおして非常に重要であり, 今日その呼吸管理の一策として頸損者の呼吸理学療法は必要不可欠なものである。
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© 1993 公益社団法人 日本理学療法士協会
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