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術後13年目に局所再発をきたした乳癌の1例
小林 直哉高倉 範尚山本 浩史村上 仁
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1995 年 49 巻 7 号 p. 572-575

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抄録
今回, われわれは術後13年目に局所再発を呈した乳癌の1例を経験したので報告する。
症例は61歳の女性で, 1981年3月, 48歳時に右乳癌にて非定型的乳房切除術を受けた(t1, n0, M0, stage I, 硬癌). 1994年6月に右前胸部腫瘤を主訴に来院した. 右前胸部に前回の創部を認め, 創部に一致して3×5mm大の可動性のない弾性硬の結節型腫瘤を触知した. 腫瘍マーカーを含め血液及び画像検査上, 異常所見は認めなかった. 生検にて硬癌と診断され, 乳癌の局所再発と診断した. 根治術として局所広範囲切除術を施行し, 全身療法として経口内分泌化学療法を併用し, 術後7ヵ月現在再々発を認あていない.
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© 一般社団法人国立医療学会
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