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腫瘍摘出術後15年目に局所乳房再発をきたした乳腺粘液癌の1例
小林 直哉高倉 範尚山本 浩史村上 仁
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1995 年 49 巻 7 号 p. 576-579

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抄録
今回, われわれは腫瘍摘出術後15年目に局所乳房再発をきたした乳腺粘液癌の1例を経験したので報告する. 症例は64歳, 女性で, 15年前に右乳房(B領域)の腫瘤摘出術を受け粘液癌と診断されるも根治術を拒否し, 外来にて経過観察となった. この度, 同部位に1.8×1.6cm大の表面平滑, 境界明瞭で可動性良好な腫瘤を触知した. 穿刺吸引細胞診にてclass Vと診断され, 乳房温存術を施行した. 組織学的には, 腫瘍は粘液癌でリンパ節転移は認めなかったが, 広範な乳管内進展を認め, 切除断端癌細胞陽性であったたあ乳房切除術を施行した.
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© 一般社団法人国立医療学会
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