医療
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末期AIDS1症例の経験
酒見 英太
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1996 年 50 巻 2 号 p. 110-113

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抄録
感染ルートの同定, 発熱の原因の診断悪心嘔吐・下痢の治療に苦心したAIDS末期患者(36歳, 日本女性)を経験したので報告する. 他の疾患と異なり, HIV感染症においては病院の内外における感染の蔓延を未然に防ぐ義務が医療者にあり, 院内感染の防止とともに, 感染ルートの同定と追跡に労を惜しんではならない. 有意義な末期を過ごさせるためには, 心理社会的サポートが大切である. 生物医学的には, 迅速鋭敏な微生物診断法と有効な治療薬の早期保険適用を望みたい.
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© 一般社団法人国立医療学会
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