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単純性肥満症における高たんぱく・低カロリーダイエット食(クッキーおよびリゾットタイプ)の減量効果
岡嶋 泰一郎下池 朋子井上 薫
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1997 年 51 巻 6 号 p. 279-283

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抄録

9名の肥満症患者で, 高たんぱく・低カロリーダイエット食, ハイプロッキー®(クッキーおよびリゾットタイプ)を用い, 減量治療を行った. 9名中, 5名は14日間ハイプロッキーのみ(916kcal/日)を摂取し, 軽度ではあるが有意の体重減少が得られ, 総コレステロール値も低下した. 9名中2名ではハイプロッキー以外のカロリー摂取(200~300kcal)があったが体重は減少傾向を示した. 他の2名ではハイプロッキー摂取を10日間行い, 以後は低カロリー食を摂取したが, 体重は減少傾向を示した. 全例, 治療の支障となるような副作用はなかった. 以上の結果より, ハイプロッキーは肥満症治療に有用であるが, ハイプロッキー単独で長期のダイエットを行うことの困難性も示唆された. ハイプロッキーは減量治療の動機づけなど短期に使用することで肥満治療における有用性が期待される

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