抄録
強力な内科的治療の確立により, 消化性潰瘍に対する外科的治療の適応はなくなりつつある. しかしながら, 緊急性を有する症例や, 内科的治療に難治性を示す症例に対しては, 外科的治療がいまだに必要とされる. 近年の腹腔鏡下手術の飛躍的な技術発展にともない, 胃・十二指腸潰瘍に対しても従来の開腹で行われていた手術手技が, 腹腔鏡下で行われるようになってきている. 本稿では, 胃・十二指腸潰瘍に対して行われる腹腔鏡下手術として, (1)潰瘍穿孔に対する緊急手術, (2)難治性潰瘍に対する待機手術について述べる.