抄録
国立佐倉病院において, 1994年6月-1999年6月までに大腸癌に対する腹腔鏡下大腸切除術は147例であった. このうちリンパ節郭清として, D1 26例, D2 35例, D3 86例であった. 術式別手術時間は, 回盲部切除11.80±9.98min, 右半結腸切除120.40±41.31min, 左結腸切除162.50±27.54min, 前方切除139.50±30.09minと, 開腹術と変わらない手術時間であった. 術後経過は, 排ガス平均2.7日, 経口摂取開始4.4日, 術後最終鎮痛剤使用1.0日と良好であった. 術後合併症は, イレウス11例, 縫合不全4例であり, 腹腔鏡による特別な合併症はみられなかった. 根治度Aの症例は124例であり, 5年生存率は93.5%であった. 以上より, 大腸癌に対する腹腔鏡下手術の治療成績は良好であり, 今後, 大腸癌手術における第一選択となりうると考える.