2003 年 57 巻 1 号 p. 35-37
国立病院には17の政策医療ネットワークがあり, 臨床研究・治験に積極的にとりくんでいるが, 問題点も指摘されている. 製薬企業はまず, 早くGCP違反のない症例が集積され, 次いで達成症例あたりの費用が安いこと, 手続きなどが煩雑でないことを希望している. 国立病院のネットワークによる難病治験症例の集積, センター病院による症例数確保のための連携, 医師主導の治験の実施などの機能を担えば魅力的なものとなる. 国立病院治験推進検討会報告書とそれに基づく通知によって, 種々の改善がなされているが, 薬事法改正後の医師主導の治験に関連して治験コーディネーター養成, 費用などの解決すべき問題が残っていると思われる.