医療
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大量ガンマグロブリン療法を行った急性脳症の1例
竹内 元浩
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2007 年 61 巻 3 号 p. 201-204

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抄録
急性脳症の原因にはさまざまなものがあるが, その治療は脳浮腫やけいれんに対する脳支持療法が中心であり, とくに原因がはっきりしない場合には有効な根治療法がない. 今回, われわれは原因不明の急性脳症に対して大量ガンマグロブリン療法(2g/kg)を行った後, 順調な回復を示した重症心身障害者を経験した. 最近, ガンマグロブリン療法はインフルエンザ脳症の治療法の1つとして有効性が認められつつあるが, それ以外の脳症においても免疫学的機序が関与する症例では, 高い有効性を示す可能性が示唆された.
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© 一般社団法人国立医療学会
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