抄録
新規なプリントシステム実現の可能性を判断するために,クーロン力が作用する自由表面を有する水性インク薄層の流れ場と電場の連成解析手法を開発した.一方数値解析手法の妥当性を判断するために基礎実験を行った.その結果以下の結論を得た.(1)数値解析および実験のいずれにおいてもインクが変形し輸送される現象を確認した.(2)数値解析ではインクが紙に輸送される時間に与える自由液面形状の影響を予測できた.(3)インクの粘度および表面張力がインクの変形および輸送に与える影響が予測できた.(4)印加電圧がインク到達時間に及ぼす影響は実験では顕著でなかったが,数値解析では妥当と思われる影響が見られた.(5)インク粘度,表面張力,表面形状および印加電圧によりインクの輸送時間を制御できることがわかった.