日本画像学会誌
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論文
静電誘導型プリンターにおける隣接電極間の相互作用
Kosuke SASAI宋 明良中島 健
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2002 年 41 巻 2 号 p. 130-137

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抄録
静電気力を利用して水性インクを自由表面から紙に輸送するプリントシステムにおいて,隣接する各画素のインク輸送を個別に制御できる条件を3次元数値解析により明らかにした.その結果以下の結論を得た.(1)各画素のインク輸送を個別に制御するためには,隣接する電極中心の間隔を254μm(100dpi相当)以上確保する必要がある.(2)隣接する電極中心の間隔が254μmの場合は,スイッチング電圧印加時にクロストークを防ぐために隣接するインクを輸送しない電極のバイアス電圧を0Vにする必要がある.(3)隣接する電極中心の間隔が254μmの場合は,隣接する電極の影響によりインク輸送量が7倍以上変動する.このプリントシステムを実用化するためには隣接する電極の影響を低減することが必要である.
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© 2002 一般社団法人 日本画像学会
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