2004 年 43 巻 6 号 p. 466-471
カラーレーザプリンタの定着技術は,オイルレストナーの登場を受け,定着部材の低熱容量化により大きな変革を遂げつつある.カラー省エネのトップランナーとして登場したカラーIH定着器は,モノクロのオンデマンド定着器を母体としつつ,電磁誘導加熱による高効率の定着を実現した.その主要技術は(1)励磁コア・コイル,(2)定着スリーブ,(3)高周波電源であり,いずれも困難な課題をブレークスルーして製品化に至った.その結果,従来技術に比べて,約70%減の大幅な省エネが達成された.