デジタル複合機はオフィスを中心として文書複写,プリンタ,FAX,スキャン,ファイリング装置として広く利用されている.近年,各種の環境基準への対応とともに,省エネ化の要求が高まっている.
当社はこのようなニーズにこたえるために,装置全体の約7割のエネルギーを消費している定着装置に着目し,効率向上を目的として,加熱源として業界で初のIH(電磁誘導加熱)技術を採用し,ウォーミングアップタイムの大幅な短縮を実現し,待機時の消費エネルギーを削減することによる大幅な省エネ化を実現した.さらに高速機やカラー機へ応用するため,複数のIHコイルを持つ誘導加熱定着装置を開発した.必要な部分だけに必要な熱量を与える複数IHコイル方式を採用することでさらなる省エネ化を可能とした.