日本画像学会誌
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Imaging Today
『電子ペーパを育む最新技術』
フルカラー電子ペーパーを目指すエレクトロクロミック方式
浦野 光小林 範久
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2005 年 44 巻 2 号 p. 116-120

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抄録
電気的な刺激で可逆的な色変化を示すエレクトロクロミック材料は電子ペーパー等新規な表示デバイス用の材料として注目を集めている.これまで多くの研究が,たとえば有機系においてはビオローゲン誘導体やPEDOTをはじめとする導電性高分子に対して行われてきたが,発現できる色に制限があった.フルカラーの電子ペーパーを実現するためには無色透明状態からRGBやCMYの3原色に可逆的に発消色できるエレクトロクロミック材料が必要である.本稿ではまず最初にフルカラー電子ペーパー実現の観点からテレフタル酸誘導体が示すエレクトロクロミック特性やそれを用いたエレクロトクロミックセルの特性について解説する.さらには,最近のエレクトロクロミックディスプレイの技術展開についても紹介する.
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© 2005 一般社団法人 日本画像学会
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