日本画像学会誌
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原著論文
新規のリライタブルシステムに用いる放電法の検討
橋本 雄一石山 竜典宮町 尚利湯浅 俊哉内藤 泰裕西田 俊一郎浅野 正土屋 太祐
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2007 年 46 巻 1 号 p. 20-24

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抄録
最近,我々はバイオ技術を用いたインクと紙に加え,電子写真で広く用いられている放電技術を組み合わせた新規のリライタブルプリンティングシステムを開発した.インク色素の消色は,放電で生成した酸化性ガス(オゾン)による色素分子の二重結合の開裂であり,酸化性ガスの生成方法としてコロナ,沿面,誘電体バリア放電という異なる放電処理における消色性能を調べた.オゾナイザープレートを用いた沿面放電処理は,コロナ放電処理に比べてオゾン生成量が約2倍であり,短い放電域暴露時間で色素の消色が可能となった.また放電処理中に光照射を行うと消色プロセスが促進されることが明らかとなった.一方,誘電体バリア放電に用いる誘電体材料は,比誘電率及び二次電子放出係数が大きい材料が高い消色性を示した.更に,誘電体バリア放電を用いれば消色時間が1秒以内の高速消色プロセスが可能であることが明らかとなった.
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© 2007 一般社団法人 日本画像学会
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