抄録
電子写真において,画質を高めるにはトナー粒子の小径化が有効である.しかし,従来のドライプロセス(粉砕法)では,小径化に伴いエネルギーの消費が急増し,生産性が大きく損なわれる.また,オイルレス定着が前提である現行のシステムでは,トナー中に多量のワックスが含有されており,その場合,トナーの小粒径化そのものが困難になる.我々は,ドライプロセスに於いて,シリカを粉砕時に共存させるプレコン式粉砕法により,オイルレス定着対応トナーの粉砕分級を低エネルギーで効率的に行う技術を確立した.また,生産性はトナー主原料であるバインダー樹脂の影響を大きく受けることから,粉砕性と樹脂特性を両立させた易粉砕性バインダーの相乗効果により,ドライプロセスでも4Fdm台のオイルレス定着対応トナーを従来品並の生産性で製造することが可能になった.本稿では,ドライプロセスに於けるプレコン式粉砕法と易粉砕性バインダーの相乗効果について解説する.