日本画像学会誌
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原著論文
温湿度のコロナ放電への影響及びコロナ放電の立ち上がり特性
江 松黄 敬〓星野 坦之
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2008 年 47 巻 5 号 p. 419-424

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抄録

電子写真記録において,画質に大きく影響を与えるものにコロナ放電の安定・均一性がある.ここでは,放電安定性に着目して,温度・湿度の放電への影響,および放電初期の立ち上がり特性について研究されている.放電状態で相対湿度が上昇すると,正負放電とも放電が抑制されることが観察された.これは相対湿度の上昇によるイオンのモビリティの減少が主な原因と論じられている.正負放電とも,放電状態で温度が上昇すると,放電が促進されることが観察された.これは,電子エネルギーの増大によるイオン化の促進のためと解釈されている.放電の初期特性については,正放電では,放電直後から一定電流を流すのに必要な電圧が下降することが観察された.負放電は,放電直後に,一定電流を流すのに必要な電圧が一時下降を示し,その直後上昇することが観察された.これらは,放電域の温度上昇による放電の促進と,負放電の場合はオゾンによる放電の抑制のため生じていると論じられている.

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© 2008 一般社団法人 日本画像学会
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