日本画像学会誌
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Imaging Today
金属ナノ粒子の調製とインクジェット印刷による回路・配線パターン形成への応用
石橋 秀夫
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2008 年 47 巻 6 号 p. 536-542

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抄録
近年,筆者ら特殊な構造を有した保護樹脂の使用と穏やかな還元剤による還元反応により高濃度の金や銀のナノ粒子インクの開発に成功している.金や銀といった金属のナノ粒子はバルク状態では認められない様々な特性を有することが知られている.ナノサイズの金属に認められる特性の一つに,融点が降下することが知られている.したがって金属ナノ粒子を用いると比較的低温度の焼成で良好な導電性を有する材料として期待されている.また,銀やパラジウムのナノ粒子は無電解めっきにおける金属イオンの還元反応の触媒として機能することが知られている.そこで本稿では,金属ナノ粒子の調整法に加えて金属ナノ粒子の応用例としてインクジェット印刷による回路・配線パターンの形成に関して紹介する.またインクジェット印刷に無電解めっきを組み合わせた銅配線パターン形成に関しても紹介する.
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© 2008 一般社団法人 日本画像学会
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