日本画像学会誌
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機能性高分子を用いる有機/無機複合体薄膜のモルホロジー制御:炭酸カルシウムの自己組織化イメージング
西村 達也坂本 健加藤 隆史
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2011 年 50 巻 4 号 p. 294-300

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抄録

有機物質と無機物質を分子レベルで融合させることにより,双方の機能を凌駕する高機能材料が得られる.生体に見られる歯や骨などの有機/無機複合体 (バイオミネラル) は高強度・光学特性・磁性特性・自己修復能などの機能を持っており,次世代人工複合材料の良いモデルである.生体分子による無機塩の結晶成長制御,すなわち「分子制御」によるバイオミネラルの形成機構を学び,そのエッセンスを取り出して材料開発へ応用する研究が近年盛んに行われている.本稿は貝殻真珠層の形成過程における生体高分子の働きや,バイオミネラルに学び設計された高分子を用いる有機/無機複合体の作製について述べる.

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© 2011 一般社団法人 日本画像学会
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