日本画像学会誌
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Advanced Technology
単層CNTを用いた新規導電ペーストの開発
八名 拓実高野 慶橋本 剛
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2011 年 50 巻 4 号 p. 301-307

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抄録

近年,ナノ材料の開発・研究はますます活発になっており,カーボンナノチューブ (CNT) はその中でも様々な高機能を持った代表的な材料の一つである.しかし,その材料の取り扱いの難しさから,CNTを利用した製品は発見から数十年経った今までそれほど多くは出てこなかった.特に単層CNTは多層CNTに比べ電気伝導性,熱伝導性等の物性値は勝るものの,大量合成技術が確立しておらず,研究所や大学等の研究機関で使用されることが殆どであった.しかし,ここ数年の間に単層CNTの大量合成方法が次々と提案されており,それに伴い単層CNTを用いた製品開発も世界的に加速度的に進んできている.本稿では筆者らが開発した,単層CNTを用いた導電性ペーストを紹介しながらCNTのコンポジット材料としての可能性を論じていく.これはリチウムイオン二次電池,導電膜,導電性接着剤等の実に幅広い応用が考えられ,既存のカーボン材料と比べ1/10程度の使用量で済むため,小型化・軽量化が求められる現在には非常に需要にあった分野であると言えよう.

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© 2011 一般社団法人 日本画像学会
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