日本画像学会誌
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Imaging Today
分光エリプソメトリー:基礎から応用まで
田所 利康
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2011 年 50 巻 5 号 p. 439-447

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抄録
エリプソメトリーは,光の基本的な性質である偏光を利用した光学計測法であり,極薄膜や表面/界面に高い感度を有することから,半導体を始めとする様々な産業分野・学術分野において,ナノメーター精度の精密膜厚計として広く定着している.エリプソメトリーから発展した分光エリプソメトリーは,スペクトル測定から得られる情報を基に膜材料の光物性が議論できるという特長を持ち,近年のコンピューターの急速な発達,マルチチャンネル分光器の高性能化などの技術革新に支えられて,薄膜評価のアプリケーション領域を飛躍的に拡大させた.本稿では,分光エリプソメトリーの基礎・測定原理・測定法・解析法について概説し,実用的な薄膜試料の光物性評価への応用例を紹介する.
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© 2011 一般社団法人 日本画像学会
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