日本画像学会誌
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原著論文
導電性ポリマーと常温溶融金属のハイブリッド化反応を用いた有機透明導電膜の作製と物性
金 泳雄千葉 丈士徳田 琢也小松 利喜村城 勝之星野 勝義
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2014 年 53 巻 3 号 p. 181-190

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抄録
緑色のポリカルバゾール (PCz) 電解重合膜と常温溶融金属 (Ga-Sn,Ga-Zn,Ga-In及びGa) を大気中で接触させたところ固相反応が進行し,透明導電膜が形成された (ハイブリッド化反応).反応速度は,Ga-In<Ga<Ga-Sn<Ga-Znの順で増加し,その理由を速度論的及びエネルギー論的側面から考察した.上記反応で得られた典型的なハイブリッド膜の550nmにおける可視光透過率と電気伝導度は,それぞれ90%及び10-3S/cmオーダーであった.ハイブリッド膜のマイクロアナリシス (透過型電子顕微鏡観察,エネルギー分散型X線分析及びX線光電子分光分析) の結果,膜は脱ドープされたPCz骨格に金属化合物 (金属酸化物/水酸化物及び金属塩) が分散された構造から成ることが示された.また,FT-IR測定の結果から,PCzと金属化合物は独立して存在するのではなく,二者の間には相互作用があることが示唆された.さらに,電解用電極にハイブリッド膜を応用する試みを行った.ハイブリッド膜を用いたサイクリックボルタンメトリーの結果から,その電気化学用電極としての利用可能性が示された.
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© 2014 一般社団法人 日本画像学会
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