日本画像学会誌
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モデル構築とロボット実装による昆虫の適応行動を創り出すからくりの理解
青沼 仁志
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2014 年 53 巻 3 号 p. 207-215

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抄録
適応的な行動が実時間で実現される脳のメカニズムを理解することは,生物学とロボット工学に共通した課題である.ロボット工学の分野では,研究者は無限定環境下で適応的に振る舞う自律ロボットを開発する方策を探し続けてきた.その方策のひとつが,動物が適応的な行動を制御する仕組みから学ぶことである.動物が,状況に応じて行動を切替える脳のメカニズムを理解するため昆虫クロコオロギの闘争行動に焦点を当てた.クロコオロギの雄同士は,遭遇すると激しい攻撃を伴った闘争を始める.闘争行動の発現には,脳内で神経修飾物質としてはたらく一酸化窒素や生体アミンのオクトパミンが重要な役割を担う.闘争行動では,相手個体との間相互作用により脳内の生体アミンのはたらきが調節され攻撃行動の動機付けが調節される.本稿では,集団サイズに応じたコオロギの攻撃性の変容メカニズムの理解に向けて,生物学実験にもとづいた行動モデルや神経修飾モデルの構築,計算機シミュレーションやロボット実験を行った事例を紹介し,集団 (社会) サイズに応じて適応的に行動が発現する仕組み (多重フィードバック構造) について解説する.
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© 2014 一般社団法人 日本画像学会
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