日本画像学会誌
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超分子構造に基づく自己修復
中畑 雅樹高島 義徳原田 明
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2015 年 54 巻 3 号 p. 213-220

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抄録
近年,「自己修復材料」に関心が寄せられている.これは「自己修復」可能な性質は資源の有効利用,エネルギーの節約,環境問題,安全安心などと密接に関連しており,これからの社会のものづくりにおいて不可欠な要素であるためである.高分子材料の自己修復機能の設計に当たり,工学的な手法と化学的な手法が考えられる.工学的な手法においては,一旦亀裂など生じた場合に亀裂を自動的に埋める方法が考えられ,化学的手法においては亀裂を化学反応や分子間相互作用により修復する方法が考えられる.本総説ではまず,工学的な手法による修復を概観し,その後,化学的な方法による修復について解説する.特にホスト-ゲスト相互作用による自己修復について我々のグループでの研究について詳しく解説する.
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© 2015 一般社団法人 日本画像学会
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