誘電体中に導電粒子を分散させた導電粒子含有誘電体について,導電機構の検討を行った.誘電体中の導電粒子の3次元位置分布を可視化し,さらに定量化する解析技術と導電粒子の3次元位置分布が可視化された空間領域における導電計測が可能なミクロ導電計測技術を新たに開発した.これらの技術を用いて,導電粒子含有誘電体の導電モデルを定義し,導電機構を記述する物理モデルを新たに構築した.この新規物理モデルを使って,導電粒子添加量,電界,および電界印加方向の膜厚を変化させた導電粒子含有誘電体での体積抵抗率計算を行った.計算および実験結果で同様の要因効果が再現できることを確認し,構築した物理モデルの妥当性を検証した.